この会社にメリットはあるのか
この会社の社員というのは地方出身者が大半で、その地方の賃金水準よりは高く設定されている。普通に働いて年一回の昇給があれば、4年目か5年目で450万くらいの年収になる(社宅による税金メリット考慮)。何度も言ってる通り、残業代は絶対支払われない訳だが。一応その地方で月残業45時間とか働いてやっと追いつくかという賃金水準ではあるかもしれないからメリットに感じる人はいるのだろう。しかし、私は転職する際に都内で5社ほど内定をいただいたが、すべての会社の年収が≒かむしろそれより高く残業代もしっかり払われ、他福利厚生もちゃんとある企業であった。難易度も特段に高いとは言えない。同じA社の20人近くが転職可能だと思っている。つまり、この地方にあるブラックSESのA社は何も褒めるところがないのだ。そして、このブラックA社は異常寄りの金融系のPJしか参加しないため、炎上トラブルに会うリスクが高い。2020年以降、選ぶメリットが本当にないと言って良い。
そういう企業多いのでは?
確かにブラック企業というのは、たくさんあって以下のサイト(PDF)に国がまとめていたりする。以下のPDFを見ると「労働日数の一部を記入していかったもの~」とか記載されている通り、このブラックA社もちゃんと報告していればここに載っていたんだろうなと思う。
https://www.mhlw.go.jp/content/001150620.pdf
この会社が無視できない理由は?
この会社が上記PDFにリストされる有象無象のブラック企業と異なるのは大企業と大きく関わっていることにある。そもそもSESでブラックというのは現在進行系でよくある話だ。近年改善傾向にあるが、最近でもその改善が一切なさそうな企業がSNS上でもよく散見される。ただ、そのブラックSESがプライム案件(ユーザーから直請)を持ってたり、セカンダリ(二次請け)で目立つ働き方をするケースはかなり少ないだろう。ブラックSESの多くは三次や四次レベルの隙間的なところに要員をつっこんで可能な限り抜くというが大半だと思う。この時、経歴偽装とかも当たり前にやっていると思われる。
このA社というのが問題になるのが国内TOP5内に入る某有名SIerから特別なパートナー指定を受け、有名銀行、証券会社だけで働いていることにある(社長の部屋に有名銀行、証券会社の名前が記載されていた賞状が飾ってあったのを覚えている)。いわゆる二次請としてかなり目立つ働き方をしている。働いていて銀行のユーザーサイドからA社の名前で直接呼ばれる等はよくあることだった。SIerは確信犯的にコンプラに問題のあるA社を重用していると思うが、ユーザーサイドはまさかここまでブラックな会社だとは思わないだろう(公式HP見たら即異常な企業と判断できるはずなのだが)。 このA社の異質さ、悪質さはそこにあるのだ。